Director’s Statement
私は、毎回映画を作る時、デビュー作を作るような気持ちになります。
この映画『ワカラナイ』も同様です。
初めてのキャラクターたち、初めてのストーリーを前にして、心躍る気持ちと、不安が、交互に現れてくるのです。
ティーンエイジの映画を作るのは、初めてのことで、そのことも私の心を動揺させました。
少年の目線で、今の日本が浮かび上がってくるような映画を作りたかったのです。
その試みは半ば成功しているように思います。
映画のエンディングに、皆さんがどんな感想を抱くのか、とても興味があります。
しかしながら『Quatre Cent Coups』の主人公アントワーヌ・ドワネルがそうであるように、この映画の主人公 Ryo のあらかじめ失われた人生との闘いは、今、始まったばかりだということです。 小林政広 2008年
監督、脚本:小林政広
撮影監督:伊藤潔
照明:藤井勇
録音:福岡博美
編集:金子尚樹
助監督:下田達史
制作主任:本多菊雄
川井 亮:小林優斗
木澤:柄本時生
小松:田中隆三
川井伸子:渡辺真起子
岡田朋子:宮田早苗
岡田美知子:江口千夏
浦田:角替和枝
島田:清田正浩
及川:小澤征悦
野口立夫:小林政広
野口郁代:横山めぐみ
野口典夫:岡村剛丈
木村:ベンガル
(出演順)
撮影:2008年7月 宮城県気仙沼市
公開:2009年11月
テーマ曲『Boy』
詞・曲・唄:いとうたかお
地下鉄の階段を かけ足で登り
信号を渡る所で お前を見つけた
まだ一度も 安らぎを 知らない この星で
孤独だけは いつでも 手の届くとこにある
気を付けろよ Boy
光の中を 歩けよ
ここからは 少しばかり
遠いかもしれないが
太陽が雲をさえぎると 街も静かになる
こんなとき 空からあれが 降りて来るという
街路樹のてっぺんで 愛が揺れてる
ガードレールの上で 踊る精霊
気を付けろよ Boy
光の中を 歩けよ
ここからは 少しばかり
遠いかもしれないが
はるかな海も このごろは 疲れているという
山では 鹿の鳴く声が こだまするという
ひそかな祈りなら きっと 届くだろう
ボク等は もう 夢を 追い越してたんだ
気を付けろよ Boy
光の中を 歩けよ
ここからは 少しばかり
遠いかもしれないが
気を付けろよ Boy
光の中を 歩けよ
ここからは 少しばかり
遠いかもしれないが